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@    香木(体の象徴)を火窓に載せる。香り(心の象徴)が立つ。

1)香りには初香(しょこう)と本香(ほんこう)がある。香りの成分の違いではなく、聞く側で働く心の違いのことだ。

A    初香の鑑賞(1)。感覚の心で聞く。快不快の香りが聞こえる。

B    初香の鑑賞(2)。感覚から感情が生じる。損得、好悪、競争差別の心が湧く。苦しみや迷いの香りが聞こえる。

1)苦しみとは。

a.    言葉の心の働きである自分にとっては、感覚や感情の心の活動がもたらすのは、本当の喜びではなく、偽の喜びと、本当の苦しみだ。

b.    苦しみを言葉にして明らかにする。

c.    苦しみは何のためにあるのか。

d.    自分についての錯覚がもたらす苦しみ。

ア.  自分は言葉の心の働きが生み出している情報なのに、細胞で出来た体だと錯覚して、体と一体である感覚や感情の心を自分だと錯覚してしまう。

イ.感覚や感情の心に生じている苦痛や苦悩が、言葉の心の働きである自分に生じていると錯覚してしまう。癒したくなる。逃避や自殺をしたくなる。

ウ.体や、感覚や感情の心が、競争や差別を必要としているのに、言葉の心の働きである自分が競争や差別を必要としていると錯覚してしまう。競争や差別の錯覚に翻弄されてしまう。

e.    世界についての錯覚がもたらす苦しみ。

ア.世界は言葉の心の働きである自分が生み出している言葉なのに、感覚や感情の心が映し出す外界のことだと錯覚してしまう。自分も体と同じように外界に投げ出されているように思えてしまう。世界は自分を超えるものとして既に在って、自分を支配しているように思え、受身になってしまい、自分で作るべき未来を作れなくなってしまう。

f.    時間についての錯覚がもたらす苦しみ。

ア.自分は言葉の心が生み出す願望の未来にいるのに、感覚や感情の心が映し出す現在の現実にいるのだと錯覚する。やる気や勇気が湧かなくなってしまう。

g.    言葉についての錯覚がもたらす苦しみ。

ア.未熟だったり、未消化な借り物の言葉を、自分の言葉だと錯覚して、感覚や感情の心に、言葉の心の働きである自分が乗っ取られてしまう。

イ.癒しが救いを擬態する。癒しが、言葉の心に、救いを得たと錯覚させる。

ウ.  幸福は未熟な言葉だ。救いを擬態する癒しだ。