香木の香りで部屋を満たす空薫き(そらだき)

沈香が導く心の世界

心が月、不安が雲なら、沈香の香りは雲をはらう風。脳に届くと、母の懐に抱かれた懐かしい記憶が黄泉帰ります。沈香に含まれる、呼気や脇から出るヒトフェロモンの作用です。脳に張り詰めていた緊張が解けて、雑念が気にならなくなり、浮遊している気分になります。目の前で起っていることに目や耳が集中します。その時脳は熟睡中や座禅中と同じアルファー波で満たされています。沈香に含まれる鎮静成分の作用です。

灰や炭団より、炎の揺らぎが好きな人へ。香点心を沈香炉に入れて点心油で薫く。







1回:0.25g。(マッチの軸1cm)
点心油が燃え尽きる30分と残香を楽しむ。新旧の香木を追加交換し用いる。点心油は1本100cc、150回分。炎の先端が天井から20mm下で適温が得られる。芯は吸い上げをよくするため適宜ほぐし、必要により1.5mmを目途に芯を引抜かぬよう引上げる。寿命約500回。

色ガラスの明かりと香りを楽しみたい人へ。長時間、香りを漂わせたい人へ。香やぐらを火屋に入れてティ-キャンドルで薫く。








1回:0.25g。(マッチの軸1cm)
ティーキャンドルが燃え尽きる4時間と残香を楽しむ。ティーキャンドルは芯を5mmに切ると適温が得られる。新旧の香木を追加交換し用いる。消・点火は自由。

アロマで手軽に楽しみたい人へ。薫香炉の火皿に沈香をのせティーキャンドルで暖める。









適温は約200℃。1回:0.25g。(マッチの軸1cm)交換の目安はキャンドル1個分(約40〜50回)。1回5分だが消・点火は自由。火の調整:香りが薄い→火が弱い。キャンドルの芯を立てます。焦臭い→火が強い。キャンドルの芯をねかせる。

香りが薄れた沈香は炭団に直接載せて焼香したり、香合に保存、葬儀や法事に持参、焼香に用いる。

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