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官能による分類:分類基準「伽羅、春、夏、秋、冬、俤」は生産に由来する分類、香りの質の違いとなる。「月、花、風」は樹脂の含有率の高低、芳香持続力となる。
伽羅 樹齢80年以上の沈香樹の立ち木の枯死部分にある沈香が変質し、特殊なクロモン化合物を含むもの。高貴で清澄な香り。 古酒の類
樹齢11年以上の若い沈香樹の立ち木から採取した沈香を粉砕、樹脂のみを取り出したもの。淡白な甘味 新酒の類
赤道から遠い地域で、樹齢30年以上の沈香樹の立ち木から採取された沈香。こくのある甘味 花蜜の類
中間地域で、樹齢30年以上の沈香樹の立ち木から採取された沈香。甘味+酸味 果実の類
赤道付近で、樹齢30年以上の沈香樹の立ち木から採取された沈香。辛味 香辛料の類
おもかげ。泥沈香(どろじんこう)。土中の埋もれ沈香(泥沈香)は高品質だという根強い誤伝がある。実際は成分が変質し、香りはなく沈香としての価値は無い。 泥の香り

正倉院国宝「蘭奢待(らんじゃたい)」
2000年大阪大学の実地調査で蘭奢侍は東南アジアの東部山稜地帯の産であることが明らかとなった。本沈香は「蘭奢待」と同じ東部山稜地帯自生の沈香樹から採取された。強い鎮静成分と芳香があいまって人を精神世界へ誘う。香道の六国名(りっこくめい)は「羅国(らこく)」
沈香は東南アジアにのみ産出する天然の香木。学名aquillaria(沈香樹:沈丁花と同属異科)の木中稀に樹脂が蓄積。日本最古の歴史書「日本書紀」に「推古天皇の参年夏四月、沈水(香)淡路島に漂ふ着けり。其大き一囲、島人沈水を知らず、薪に交て竃に焼く、其煙気遠く薫る、則異なりとして献る。」との記述有り。正倉院の国宝、沈香「蘭奢待(らんじゃたい)」は古来、時の権力者、文化人の垂涎の的。削った「足利義政」「織田信長」「明治天皇」の名が記され香道最高の香木とされる。


鹿島神宮 宝物殿に所蔵されるラオス産沈香の巨木。
当社採取。
氏子総代大竹氏奉納。
沈香採取。学名アキラリア。沈丁花と同属異科。樹脂を沈香という。活木の幹や根を割って採取。埋もれ木は誤説。幹は夏つばきの肌でベンジャミンの葉。花は白く小さい。実はほうずきを小さくした袋中に黒い丸薬状で数個入っている。川辺など湿地を好む。